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2009年1月25日 (日)

訪販が太陽光発電とオール電化をセット販売する理由(1)

太陽光発電を扱う訪問販売営業で、オール電化を勧めない営業はいませんが、そこに需要創造型のセールスのつぼが隠されています。

”需要がないところに需要を創る”

”なくてもよかった物をすぐに買いたいと思わせる”

その動機付けとして”特別お得な話である”という条件が利用されます。

住宅関連の場合ですと、”モデル工事””実績作りのための特別宣伝設置”をうたい文句にした”モデルトーク”というセールスマニュアルにのっとったセールスストーリーが必要になります。

当然、メーカー小売り希望価格どうりでは全然特別じゃないですから、それなりの特典を感じてもらうには、値引きという小道具を用意しなければなりませんが、太陽光発電の場合、メーカーの仕入れ掛け率が高い(シャープが一番掛け率が高いですが、ほかのメーカーも太陽光発電はおしなべて掛け率が高いです)ので、どうしても値引き訴求には限界があります。

そこで、住宅建材同様に、メーカー希望小売価格の40~50%以下で納入されているオール電化関連商材を組み合わせることで、値引き実感を高めることが必要となります。

また”オール電化住宅工事”というものをセットにできることで、日本で定着している”家の設備工事は大変な費用がかかる”という神話の領域に入り込めますので、値引き訴求の”のりしろ”を大きくすることができるわけですから、それを利用しない手はありません。

こうして”特別お得な話”という条件を準備できたとしても、そもそも考えてなかったものを、それも何百万もする契約を結ぶわけですから、通常よりお買い得な条件というだけでは、購買の動機付けとしてはインパクトが弱すぎます。

決断を後押しするさらなるストーリーが必要になってくるのです。

そこでクローズアップされてくるのが”光熱費を回すだけで済む”というストーリーです。

”オール電化にすればガス代がなくなって、電気代になるんですが、その電気を太陽で作れたら、光熱費がいらなくなるじゃないですか”

”今お使いの光熱費はおいくらですか”

”電気とガスあわせて25,000円くらい”

”今回おすすめするオール電化と太陽光発電の組み合わせの月の支払いは20,000円です。”

”これまでどおり毎月25,000円払ってガスを燃やす生活をするのと、月20,000円で太陽で電気を作って、その電気で、IHで調理ができて、空気が沸かしたお風呂に入れるという最先端のエコライフができるのと、どちらがいいですか”

と選択を求められたら、素直に20.000円で最先端のエコライフをする選択をするんじゃないでしょうか?

これが、太陽光発電だけだと、"毎月12,000円の電気代を払うなら、太陽で電気を作る電気代のほうがいいじゃないですか、その電気代も15年後には帰ってくるんですよ”となって、セールストークのストーリー展開もこじんまりまとまってしまいますw

”光熱費を回す”という決めぜりふも、光熱費が高ければ高いほどインパクトが出てきます。

電気代だけの、太陽光発電単独よりも、ガス代も含めた光熱費を訴えることができるオール電化の方が、はるかにインパクトのあるセールストークを決めれることはいうまでもありません。

朝日ソーラーという会社の太陽電池付き温水器のテレビCMを正月に見かけましたが、わざわざ太陽電池を付けて電気に言及してセールスしやすくするためなのでしょうか。

熱媒循環用モーターの電力をコンセントからとってるのに、攪拌用のモーターを動かすおもちゃみたいな30wくらいの太陽電池をつけて、電気も創るといっているのは大爆笑ものです。

あれが屋根に乗ってるお宅をたまに見かけるんですが、無知につけこまれて、電気とガス両方まかなえるように錯覚させられたお宅なんでしょうね。

※(2)につづく

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