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2010年5月20日 (木)

マネーバブルは卒業!!求められる"環境価値”の市場化(1)

サブプライムローン問題~リーマン破綻~ドバイショックにつづくギリシャ信用不安に始まったユーロ安の流れがヨーロッパの金融不安につながりかねない状況になっています。

マネー資本主義の必然である金融バブルは、富の偏在により金融市場に固定化されたマネーが、実体ある価値の生産サイクルから遊離して、金融工学商品なる偽装金融商品の信用膨張が作った幻影の利益機会を求め、暴走して形成されるものです。

そもそも実体の裏づけのない金融貨幣価値が信用膨張により膨れ上がっただけのことですから、誰かの損が誰かの利益という構造でしかありません。

いままで利益を上げた市場参加者の利益と金融業界の事業コスト分をまとめて損失として負担するものは誰か・・・最後にばばをひくのは誰かという問題に行き着くわけです。

一連の金融危機は、これまで濡れ手で粟の暴利を得てきた人の帳尻あわせを、誰かが背負わされなければならないという必然から生まれたもので、最後にババを引かされるのは決まってマネーゲームと無縁だった人たち・・・というのがなんともいえず、やりきれない思いです。

配当金があるので、金利が高い預金と勘違いして投資信託に退職金を預け、数年で半減して愕然とするひとが結構多いようですが、最後まで預け続ける人が、先に勝ち逃げした人の利益の分だけ大損する構図にあることが意外と知られていません。

信用できるメガバンクの社員がすすめ、それまでの良好な運用実績をみせられて契約するわけですから、まさか大損する運命が最初から決まっているなんて思いもよらないでしょう。

しかし、勧められる段階では、確実にプラスを積み上げている投資信託ですが、誰かの利益の分だけ誰かが損をする構造のうえに成り立っていることにかわりはなく、最終的に最後まで残った参加者が大損を背負う宿命にあるようです。

はじめのうちはいい成績がでていたものが、最終的に軒並みマイナスというのは狐につままれたような感じかもしれませんが、理由は簡単です。ずばり投資信託商品のパターンはねずみ講とかマルチ商法と同じということです。

価値の実体のないものに集まったお金の需給関係で収支が決まるマネーゲームに過ぎませんから、一番最初に参加した人は、後から参加する人が多ければ多いほど利益を上げられますが、最初のうちに参加して勝ち逃げした人の利益の分だけ、後から参加する人は損失を負担するあたりまえの結果に落ち着きます。

極論すれば、投資信託という金融商品は、売主の金融機関が最初の参加者で、募集で参加者をふやして、価格が上がり利益があがる段階で勝ち逃げし、損失を顧客におしつけることも可能なわけで、金融機関が利益を追求する分だけ顧客が損をする構図になっています。ゴールドマンサックスが世界的な金融恐慌にもかかわらず史上最高利益をたたき出した事実は、そうした構図をうまく利用したことの証でもあります。

金融機関を信じて退職金を預けてその配当を年金の足しにしようとした人たちは、言いだしっぺの投資銀行とか先に利益をあげた人のもうけ+金融機関の運用経費分の損失=ばばを最終的に押し付けられる構図になっています。

Photo_2

どの投資信託商品もそうですが、進められるときの運用実績のチャートは右肩上がりです。それが利益を確定した参加者が離れれば離れるほど、残った人の損失が大きくなるわけで、貧乏人ほど終わりのほうで参加して、あきらめきれずに値上がりすることを待ちながらあり地獄にはまって損失を拡大していくようです。

そんないんちきを有名銀行がやるわけがない、政府が認可するわけがないと思う人が大多数でしょうが、確かにいんちきではありません。

おいしいところで勝ち逃げを繰り返せば、確実に利益をうまく上げることも可能なので、結果責任を問われるのは金融機関ではなく、顧客ということになります。

元本がどれくらい減っているかも知ろうともせず、金利のいい定期預金くらいに思って評価損が拡大し続けているのに配当金をもらってよろこんでいる人間が悪い・・・いわゆる自己責任ということになるわけです。

とはいいものの、複雑に入り組んだ金融商品の運用判断を個人ができるわけもなく、結果的にこつこつ貯めたお金がすってんてんになり、エリート面した詐欺まがいセールスの破格の収入の源になるわけですから心情的には納得できないのも事実ですし、そんなものをまともなビジネスとして推奨してきた政府の良識も問いたい気分です。

そのうち日本人全体で何百兆円損したということがはっきりすれば、そうそう乗せられる人もないでしょうし、長い目で見たら金融業界自体が自分で自分の首を絞めながら暴利をむさぼっているといえるわけです。こんなことは長く続くわけがありません。

小泉竹中構造改革の規制緩和の大きな柱が金融の自由化で、多くの国民が金融派生商品とつきあうようになりましたが、正直いって壮大な無駄を増やしただけに過ぎない気がします。

そろそろ実体ある価値につながる、まともなお金の流れ方をつくっていかないといけない段階じゃないでしょうか。

環境価値の市場化(2)につづく

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