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2010年8月17日 (火)

価格が低いと落札できない公共工事の競争入札の不思議

公共工事の競争入札というと完全な低価格競争だと思っていたんですが、それが間違いだということを最近知りました。最低価格というのがあってそれを下回ると、失格になったり、厳重なチェックでコストがかさむというドツボにはまるようになっていて低価格に歯止めがかけられるようになっているんですね。

公共工事受注の談合批判が高まって、談合摘発が相次ぎ、完全競争時代に入ったため、予定価格を大幅に下回る入札が多くなったようです。
入札に応募するには、資料作成にそれなりに労力がかかるわけで、空打ちを繰り返したらそれこそ経費倒れになってしまうのですが、そうしたリスクを背負いつつも薄利の価格競争を余儀なくされるわけですからガチンコは大変です。事業者からの悲鳴の陳情が相次いで、最低価格を設定して過剰なコスト競争に歯止めをかける流れが定着しつつあるようです。

競争入札で最低価格が決められていたら、今は薄利でもどこも仕事がほしいご時世ですから、最低価格で横並び・・抽選により落札企業が決まるだろうと思いますが、どうもそれとは違う複雑なシステムになっています。
ただそのシステム・・・・、特定企業に落札させる裏技を仕込めることに気づきました。

具体的な仕組みは、入札に応募した企業の提示価格の偏差値を出して、それを元に最低基準を算出して、それを下回る提示金額の企業はその時点で失格になり、失格にならない企業のなかで最低の価格を提示した工事会社が落札する仕組みになっています。
ガチンコの競争入札の場合、ぎりぎりのコストダウンを反映させた入札を行うでしょうから、高い入札価格を提示する応募企業をつくって最低基準を底上げすれば、談合に参加していない企業を失格に追い込むことができます。
あらかじめ談合で落札担当にきまっていた企業が、最低基準を上回る最低価格で落札というシナリオを実現することも可能で、”なんちゃって完全競争入札”というとんでもないトリックの可能性を感じてしまいました。

ただしどの企業がどの金額を出したかということは、入札参加企業しかわからないですし、失格になった企業もそこまで頭が回らないでしょうから、意図的に高い価格の入札を仕込んで最低基準を底上げしたデキレースの疑惑があったとしても騒がれることがないようになっています。
低価格を競う完全競争の場合、談合やぶりをされたらそれまでですから、すべての参加者を談合仲間にしなければいけないため摘発されやすいですが、失格最低基準が偏差値で決まる方式ですと、偏差値を吊り上げる役回りがあればいいだけですので、摘発リスクは格段に低くなっています。

そんな競争入札失格基準の偏差値方式ですから、当然のことながら官製談合温存の抜け道として悪用される可能性は否定できません。

競争入札の手の込んだ芝居をして、多くの失格事業者に無駄な入札作業をさせるなら、最初から随意にしてくれたほうがすっきりします。
公正な競争という体面をとりつくろうために、多くの人を巻き込んで、失格が運命付けられた入札という無駄な仕事に時間を費やさせるほどばかげたことはありません。
・・・それならば、愛知県談合受注制度を堂々と作って、みんなでなかよく仕事を分かち合いましょうというほうがよっぽど無駄がなくフェアじゃないでしょうか?

公共工事の場合、公務員の有名無実の仕事のための書類作成にかかるコストは莫大なものになります。

民間の仕事よりかなり高い粗利設定じゃないと経費倒れになります。
なんちゃって競争入札にメスをいれるとともに、有名無実な書類づくりに予算を浪費する無駄をなくすことで、すこしでも多くの仕事をより多くの業者に回せるようにしてもらいたいものです。

マスコミ記者も、小沢氏の政治資金問題で、違法性のない政治資金収支報告の”期ずれ”で”政治とカネ”を大騒ぎする暇があったら、地方議員を通して自治体職員から情報を仕入れ、談合を仕込む手口にせまってほしいものです。

しかし、所詮機密費乞食のマスコミの編集主幹には、みんなで渡れば怖くない報道しかできないのでしょう。”乞食のくせにえらそうに社説など書くのはやめたら?”といいたい今日この頃です。

Photo

朝日新聞 船橋工作員

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コメント

鉄の骨という小説を読んで入札について調べていました。
上記について言えば、正規分布で6σ外は除外すればいいと思います。
異様に高い価格をいれた業者は無かったのと同じになります

投稿: あ | 2018年4月17日 (火) 19時36分

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