太陽光発電サンヨーHIT・VS・シャープ費用対効果比較
たまたま30年くらいのスパンで考えて導入メーカーを選定したいというお客様がいらっしゃいまして、普段しないような数値化した導入判断というものをシャープとサンヨーHITの比較で行ってみました。
もっともサンヨーHITの発電効率の決め手になっているアモルファスシリコンの寿命は30年ももたないだろうということを度外視して、30年持つという想定にしないと話が面白くありませんので、その分ではサンヨーを贔屓目に見た推論をしましたが、それでも数値的にはシャープのほうが費用対効果が高いという結論がでました。
表1 シャープVSサンヨーHIT太陽光発電費用対効果比較
今後のエネルギー価格の高止まり・環境価値の市場化などを想定して1kwh=48円の売電単価で計算しているのがミソですが、その点でもサンヨーHITのほうに有利な条件での計算ということになります。
そうしますと
シャープ9.943 kwシステムが、
年間経済効果\499,023 補助金差し引き後費用 \3,270,000 とした場合の経済効果累計で、
10年間\1,720,230、20年間 \6,710,460、30年間 \11,700,690という数字だったのに対して
サンヨーHIT 9.675kwシステムのほうは 、
年間経済効果\525,708 補助金差し引き後費用 \4,170,000とした場合の経済効果累計で、
10年間 \1,087,080、20年間 \6,344,160、30年間 \11,601,240という数字がでまして、惜しくもサンヨーHITはシャープに対して費用対効果で及ばないという結果になりました。
表2サンヨーHIT9.675kw導入経済効果予測
表3 シャープ9.943kw導入経済効果予測
契約金額レベルでは90万円も開きがある両者ですが、30年というスパンではいい勝負になるというのは面白い発見です。
今後、新興国にあおられ、熾烈なコストダウン競争を仕掛けられるだろう日本企業ですが、単なるコストダウン競争に埋没しないで、付加価値をいかに訴求できるかということが一層重要になってきます。
その意味で、中国製のパワコンと高効率の心臓部のアモルファスシリコンの欠損寿命という耐久性のネックがなければ、サンヨーHITの生き方もひとつの方向性を示していると感じました。
多少高くても、耐久性と高効率という付加価値の王道を進む姿勢を失わない日本のメーカーを今後も応援したいと思います。
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