日本国民が"貢ぐ君"にさせられてきた経済トリック(2)
改革詐欺のコイズミ総理の絶叫に乗せられて、”痛みに耐えてがんばった”日本国民ですが、いくら痛みに耐えても生活が苦しくなる一方だったのは、その頑張りの成果が国民に還元しない経済トリックに組み込まれていたからです。
世界中で信用膨張政策がとられ金融バブルが肥大する中で、緊縮財政政策を採り、信用収縮を生じさせる一方で、それによって生じる円高を防ぐため、将来紙くずとなりかねないバブル化したドル建て債権を買うことで、円安水準を維持するというあほ丸出しの政策を続けてきました。
通貨供給量を爆発的に増やし、信用膨張を続けてきた世界の中で、日本だけが信用収縮政策を採るということは、その分他国通貨との交換レートが変わり、為替市場で円高になるのは必然ですが、それを意識的にドル建て債権購入に当てつづけることで、無理に円安誘導をしてきました。
これは、緊縮政策で純金度を高めた金貨である日本国民の金融資産を、わざわざバブルで純金度が著しく低下した劣悪金貨であるアメリカ国債と交換しつづける実体価値上の不等価交換を推進することで、まさに”貢ぐ君”状態だったといえます。
リーマンショック以前の世界の通貨供給増加が、今と比べればまだ控えめな2004年~2008年までの通貨供給量を見るだけでも、日本の”貢ぐ君”構造がよく分かります。
そんな経済トリックの下では、日本国民が、いくら痛みに耐えてがんばっても、報われるわけはありません。未来のためにと日本国民が艱難辛苦で積み上げた資産が、世界の金融バブルの穴埋めに使われるだけですから・・・・。
各国が通貨供給量を増やし続け、生産した実体価値以上の貨幣価値=交換価値のバブル化をすすめている中で、日本だけが一人バブル化を抑制するだけなら、円高になるだけですが、驚くことに為替レートは、国富防衛を主張して謀殺された故中川昭一財務大臣のドル建て債権購入拒否の影響で2008年103.36になるまで、2004年108.19、2005年110.22、2006年116.30、2007年117.75とかなりの円安水準を維持されてきました。
円高対策の名の下に、日本国民の艱難辛苦で搾り出された実体価値=国富が、バブル化したドル建ての米国債購入に当てられ、アメリカの金融バブルを下支えする構図に組み込まれていたわけです。
リーマンショック以降のデータがありませんが、世界各国が爆発的に通貨供給量を増やして、さらなるバブル化が進んだでしょうから、円高が進み1ドル=83円になったとしても世界と日本の不等価交換の構造はいまだに継続したままではないでしょうか?
※参考グラフ 2007の日本のマネタリーベースを100とした直近マネタリーベース推移
円高対策なら、小沢さんが言及していたように、金をどぶに捨てるようなドル建て債権購入一辺倒じゃなく、円高を逆に利用して、将来の少子高齢化に備えて、希少資源、産業パテントなど海外優良資産の先行投資にまわすとかするべきですが、あえてそうしないで、官も民も、せっせと大損するドル建て資産に国富を変えるしかないのはなぜなんでしょう?
日本の通貨をバブル化させて、名目GDPと実質GDPの相関関係をあらわすデフレーター値が世界のほかの国並みになるようにすれば、債務の対GDP比率が確実に下がりますし、名目に比例して増加する税収も増えます。
そうなれば、景気減速なき債務問題の解決の道がはっきりして、将来の不安もやわらぐと思うのですが、そうした選択肢をはなから消去して、消費増税しか方法がないかのような現政権とマスコミの誘導には大いに疑問を感じます。
名目GDPのかさ上げの信用膨張政策、円高を活用した海外資産先買いの先行投資政策などなど、”貢ぐ君”からの脱却を求めていきたいと思います。
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