日本人と西洋人の違いは個の超越にある
”滅私奉公”という言葉が、個人の抑圧を表す言葉ではなく、究極の”自己実現”を表現する言葉だと気がついたのは、ある程度の年齢になってからです。
誰かの自由は誰かに対する抑圧になり、誰かの権利主張は誰かの権利侵害になります。そのため、人間社会は互いに個々の自由と権利を主張する争いの場となりますが、発想を転換し、他人のためにすることが、自分にとっても喜びと感じられる”滅私奉公”の感覚を、社会全体で共有できるようになれば、慈愛に満ちた”自利利他””情けは人のためならず”の共生社会=”君が代”に一歩近づくことができます。
”奪い合えば憎しみ会い、分かち合えば安らぎあう”
”奪い合えばまだ足りず、分かち合えば少し余る”
by 湘南の風 ”L・A・P”
今回の東日本大震災で、日本人の一般市民の高い公共意識に世界中が感嘆したそうですが、そうした公共心というものは、長い歴史風土の中で、DNAレベルで刻まれたものだといえるでしょう。
地震大国であり、いつ爆発してもおかしくない無数の活火山と隣り合わせの生活をしながら歴史を刻んできた日本人には、”大自然の強大な力の前には、一瞬で奪い去られるだけにすぎない個人の利害損得などは取るに足らないものだ”という意識が、無意識の上に染み付いています。
個の限界を悟り受け入れざる得ない歴史風土で育った日本人にしてみれば、個の限界を悟り、世代を超えた千代に八千代に重ねる命のリレーで、未来をめざして、滅私奉公的な共生社会を形成してきたのはある意味当然の流れだといえます。
そのへんが、個人の権利を軸とした利害調整のうえに成立する”契約社会”を形成してきた西洋社会との大きな違いがあるといえます。
西洋人にしてみたら、”自分がない””個性がない””主体性がない”といえるマイナス面も、日本人の視点から見れば、”個人など所詮大河の一滴にすぎない、その損得にこだわって、権利権利と大騒ぎするのは大人気ない”という、”天の摂理”をわきまえた”大人の感覚”によるものといえるのではないでしょうか?
西洋人とか韓国人の多くはキリスト教徒ですが、彼らが信じるベースの宗教観が、”神を信じることで神と契約し、永遠の個人の命を神より授かり、神の千年王国で復活する”という”永遠の自己存続”という”目標実現”のうえに存在している点が注目に値します。
日本人の信じる神道にしても、仏教にしても、ベースの宗教観は”宇宙のすべてのものは、変遷しながら生まれ消滅を繰り返す、その一分子にすぎない己を受け入れ、与えられる運命を自らの良心にしたがい全うしなさい”というもので、”受け入れた上で、自分のできるベストをつくす”という”試練の受容”のうえに存在していて、本質的な世界観のベースが違います。
宗教というものは精神安定剤みたいなものですから、どちらが正しいということではなく、自分が”魂の救済”を得られるほうを信じればいいと思いますが、土着日本人の自分にしてみれば、”永遠の自己存続”の”神と契約して神の千年王国に復活する”ほうは、美意識に反するのでNGですね。
戦後の占領教育・マスコミ洗脳により、自由と権利というものが金科玉条のように刷り込まれてきた結果、日本的な大人の美意識が損なわれ、”個人の人権”を過剰に主張するアラフォーのアフォーな人たちが跋扈する”日本離れした”気持ちの悪い社会の風潮が蔓延してきましたが、今回のような自然災害が発生するたびに、本来の日本人の美意識が再生されていくというのは、不幸中の幸いなのかもしれません。
今回の3・11の大震災が、アメリカとの戦争に負けた8・15に匹敵する歴史上の転換点になるという指摘があります。あらためて日本人としてのアイデンティテイを見つめなおすいい機会だと思います。
PS
それにしても、韓国人と縁が深いといわれるカン総理・・今回のようなDNAレベルの感性が問われるような事態が発生すると、彼が総理である違和感が際立ちます。彼自身得意の”自分自慢”が裏目にはまるということをとことん実感させられたのではないでしょうか。
カン総理に限らず、”自分探しで政治家になった”ようなカン政権中枢にむらがる連中は、支援物資搬入のパフォーマンス演出のために、物資到着遅滞を誘発させたボランティア担当特命補佐官をはじめとして、”お里が知れる”ことばかりで辟易とさせられます。特命会議・特命チームをつぎつぎ立ち上げ有名人を抜擢していますが、それに緊急の意味があるとはとても思えません。
そんな中央のパフォーマンスを仕掛ける暇と予算があったら、”金の心配はするな”というお墨付きを与えて、地方行政の現場に即した動きをサポートすることに徹底してもらいたいものです。
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