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2011年6月30日 (木)

文学部系知識人集め財務省と官邸の代弁をさせた復興会議

初回会合でいきなり増税の必要性を訴えた五百旗部議長の発言で物議をかもした震災復興会議でしたが、先ごろ発表された提言の内容は、畑違いの文学部系の有識者に何億円ものギャラをつかってなんなの?という具体性に欠けるもので、本来の担当分野の有識者からの評価は惨々のようです。

たしか皇室典範の改正の時の議長は、ロボット研究の学者が議長で、精神的価値を軽視した確率的な合理性で皇統断絶=女系転換を推奨するということをしていましたが、今回は歴史学者が議長です。

歴史屋・宗教家・哲学者・小説家などなど”経済オンチ”の見本市みたいな人たちが、未来にツケを回さないためにと称して、現役世代による税負担を訴え、瀕死の国内産業基盤を壊滅させるような信用収縮策を推奨して、思いっきり未来へのツケを増大させる”提言を主導してくれるわけで、あいた口がふさがりませんでした。

こういった審議会の審議員になる有識者と称される人たちを選ぶのは、官僚の人たちですが、自分たちの都合がいいように議論をすすめるために、あえてその分野の見識がないひとばかりを集めてくるんでしょうね。

そのあまりにも露骨すぎる官僚主導の内容に愕然とした人は多かったと思います。

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ダイヤモンド誌の読者の世論調査では実に93%の人が、今回の復興会議を無駄だったと厳しい評価を下しています。

経済誌を読むような人ですから、一般的に国民世論とは違いますが、わからんちんの大多数に評価されても、物事がわかっているひとが評価できない内容ではしょうがないですから、重く受け止める必要があるんじゃないでしょうか。

肝心の具体的な支援策・現場への金・権限の配分方法など皆無で、財務省が求める増税と、経済産業省がもとめる東電救済スキームと、菅総理がもとめる再生エネルギー法案の早期成立はしっかり提唱する・・・下心だけがミエミエの内容のものを、文学部系が多い復興会議メンバーらしい詩的な文章表現でしたためられている提言・・、ある程度の社会・経済がわかる人間なら誰でもげんなりしますよ。

そんな今回の復興会議の提言の無意味さを、わかりやすく断じている記事が、「ダイヤモンド」にありましたので紹介させていただきます。

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以下引用

ダイヤモンド掲載 山崎元氏投稿 ”復興会議は時間の無駄だった”  

「菅政権延命の道具か」

 菅直人首相が開催する有識者会議である東日本復興構想会議が「復興への提言~悲惨のなかの希望~」(平成23年6月25日)と題する報告書を公表した。

 この会議について、筆者は、そもそも菅首相の時間稼ぎの道具ではないかという懐疑的な推測を持っていた。民間の企業にあっても、経営者が業務に関して自分で有効なアイデアを提示する力量が無い場合に、会議を設立することを以て経営している体裁を整えることはよくあることだ。こうした場合、真に必要なのは、専門家を集めることよりも、トップを適切な人材に代えることだ。なかなか実現しないが、その方が、圧倒的に効果が上がる。

 もっとも、予断がかくのごときものであっても、会議の成果である「提言」の中身が優れているなら、会議及びその結果には敬意を払うべきだ。

 そんな気持ちで「提言」を読んでみたが、率直に言って具体的な中身が乏しく、この会議そのものが時間の無駄であったこと示す証拠物と呼ぶべき駄文だった。

 好みの問題や、文章を起草した方のプライドもあろう。レトリック過剰とも思える文章の巧拙は論じまい。しかし、あまりにも中身が乏しい。

 たとえば、住民を全て津波から安全な高台に移住させるのではなく、効率良く逃げることを対策とする「減災」のコンセプトを報告書は説くが、この程度のことは長々会議を開かなくとも誰でも思いつく。個々の地域の事情に応じて、高台に居住と活動の領域を集約するか、避難の仕組みを充実させるかを組み合わせたらいい。これをどう実現するか、技術的に新しいアイデアが報告書に書かれている訳ではない。

 地域ごとにどの場所を何に使うかということは、住宅や店舗をどこに置くかに関わる重要事項で、早々に発表しないと関係者に迷惑が掛かる問題だ。震災発生から3ヶ月以上も経ってから、このような一般論が政府に提案されるようなスピード感では、この会議の存在が、被災地復興の邪魔になっていると言いたくなる。

「最も必要な対策には言及なし」

被災地域の住民にあっては、社会的インフラの建設以上に、当座の生活への支援が必要だろうが、この提言は、「つながり」や「いのち」といった概念を振り回して中身のない説教を繰り返すばかりで、個々の世帯や個人に対する支援金配布の提案がない。

 支援金なら個々の世帯・個人の必要に応じて効果的に使うことが出来るし、被災者が困っている今、時間を置かずに助力することが出来る。また、今回の被災を機に、住居を別の場所に変えようと考える世帯も多いだろう。こうした世帯の被災者も大いに支援されるべきだが、被災地域での整備やインフラ建設に偏った支援では、彼らをフェアに助けることができない。

 今回の「提言」は、災害からの復興をも予算配分の裁量的権限やこれに伴う将来の天下りにつなげたい官僚の作文だというのがその実体なのだろうが、現実的な支援のあり方として、全く不十分である。

 提言は、被災地の地形を数パターンに分類して当たり障りのない復興方針の当てはめを行っているが、地域ごとにどう復興するかは、県・市・町・村の何れを単位としてするかも含めて、地域ごとに現地の人々に考えて貰えばいい。

 報告書には「市町村主体の復興」という小項目はあるが(p10)、国や県が支援する必要性を述べるだけで、復興方針のどこまでをどのような基準で市町村に任せるのかが書かれていない。また、「紐付き」でなく地域が主体的に使える財源の必要性に言及はあるが、その場合、市町村に幾ら渡すかの具体的数字やその決め方に関する考え方が書かれているわけでもない。

 多様に破壊された生活をどのように再建するかは、国や自治体の課題でもあるが、主として生活する個人が判断すべき問題だ。国や自治体は、個人の判断や創意工夫を尊重して、生活再建を支援すればいい。この際に必要なのは、使途が自由な資金と、新たな活動を後押しする規制緩和や優遇措置などだ。

「提言」は全体として、復興を国や自治体が地域に与えるものであると考えているように読める。公共事業を私的利益に通じる利権にしようと考える官僚や政商的な土建屋の発想だ。

「復興以外の政策への余計な言及」

 書かれていないことの不足や問題点を挙げるときりがないが、他方、この報告書には、書かなくてもいいことが、少なくとも3つ書かれている。

 先ず、今般発生した原子力災害に関して「原子力損害賠償機構法案」の早期成立を図るべきだとの記述があるが(p29)、同法案は、東京電力を現在の会社として存続させつつ原発災害の賠償責任を全面的に負わせるものだが、通常の法的処理であれば負担が発生する公算の大きい東京電力の株主や同社に対するローンを持つ金融機関の損失を回避して、賠償のコストを、電気料金を通じて電力ユーザーに転嫁する問題の大きなスキームになっている。その出入りは数兆円にのぼる可能性がある。

 復興構想会議のメンバーがこの法案の可否について、どのような知見を持ち、どのような議論をしたのか詳細は分からないが、この法案の成立が好ましいことだとの踏み込んだ判断を報告書に書き込んでいることには違和感を覚える。

 また、国のエネルギー戦略の見直しにも言及している。「再生可能エネルギーの導入促進、省エネルギー対策、電力の安定供給、温室効果ガスの削減といった視点で総合的な推進を図る必要がある。このため、全量買い取り制度の早期成立・実施が不可欠である」(p31)とある。エネルギー政策に関しては技術的・経済的な検討が必要だ。再生可能エネルギーによる電力を全量買い取る制度はエネルギー政策の有力な選択肢の一つだが、復興構想会議がこの問題に関して「早期成立・実施が不可欠」とまで断定的な提言を行った根拠は何なのだろうか。

 エネルギー政策の見直しは、今回の震災と原発事故を大きな契機として論じられているテーマだが、被災地の復興とは別に全国を対象として議論すべき問題ではなかろうか。菅首相が、再生可能エネルギーへの導入促進を次に取り組む政治課題としたいと考えていることは周知の通りだが、首相サイドの意向を受けて、全量買い取りの法案を当面の政治課題とすべく、今回の「提言」が利用されているのではないかとの疑いを禁じ得ない。

さらに、会議のスタート当初から復興の財源が問題にされていたが、「提言」では、「政府は、復興支援の具体化にあわせて、既存歳出の見直しなどとともに、国・地方の復興需要が高まる間の臨時増税措置として、基幹税を中心に多角的な検討をすみやかに行い、具体的な措置を講ずるべきである」(p27)と述べている。

 復興の財源については、さまざまな意見があり得る。復興費用相当額の増税を行うべきか否かと、仮に増税するとしても、その税目については、第一に経済環境によるし、加えて富の分配としての適切性やインセンティブとしての効果を考慮しなければならない。

 復興構想会議が財源について論じてはいけないという積もりはないが、筆者が多少なりとも同会議に期待したのは、復興に当たっての都市計画的グランドデザインの提示と、復興手順の大まかな計画作成、復興にあたる組織体制の整理であった。必ずしも経済の専門知識を持たない多様なメンバーによる会議に、税制に踏み込んだ提言を期待したのではなかった。

 今回の、基幹税で増税せよとの提言には、家の設計を頼んだ建築士から、家の図面ではなくて建築資金の捻出方法に関する指定を受けたような、役割の取り違えを感ずる。

 原発賠償機構法、再生可能エネルギーの全量買い取り法案、そして基幹税による増税は、何れも、復興のグランドデザインや計画というよりも、首相なり財務省なりが実現を目指している政策だ。

 これらに関する議論は、国会その他で十分に行うといい。復興構想会議は、これらに関する「お墨付き」を与える役割に適したメンバーを揃えているわけではないし、適切な議論の場でもない。

 首相や大臣などの諮問を受けて行われる、会議や審議会、委員会の類は、所詮依頼者が実現したいと思っている政策を後押しするために利用されるものだ、というのは、現実的な「大人の理解」だろうが、大震災直後の重要な時期に時間を取って、具体的な復興の進行を待たせてまで行われた復興構想会議が、この目的に利用されたことは残念だ。

 尚、今回の提言で、唯一見るべき点があったとすると、「特区」の活用や漁業権に関する「規制緩和」に言及があったことだろうが、振り返ると、これらは何れも、自民党の小泉政権下で検討され、一部は推進されたものだった。これら以外は、全体を通じて、今回の「提言」は、現在の民主党政権のアイデアの乏しさ、中身の無さを象徴している。報告書を読む限り、冒頭で述べた筆者の懸念は現実化してしまったと言わざるを得ない。

 東日本大震災復興構想会議は余計であり、時間の無駄だった。

引用以上

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