再生エネルギー特措法から天下り事業が作られ埋蔵金が蓄財されるスキームが垣間見えた
来月から再生可能エネルギーによる発電電力の固定価格買取制度がはじまり、太陽光発電の場合、出力10kw以上の発電事業者の供給電力を、電力会社が20年間42円で買い取る制度が始まります。
そのベースとなる法律が、”電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法”なんですが、窓口となってに再生エネルギーコスト負担調整のために交付金を支払う”費用負担調整機関”というものを創生し、その運営経費を電力事業者からの納入金でまかなうことになっています。
参考画像 再エネ特措法の条文画像(交付金と納付金の制度概要)(クリックで拡大)
コストの上乗せ分の大半は、電気料金の上乗せでまかなうことは担保されていますが、それ以外にわざわざ交付金制度も併用するというのがミソです。
交付金制度の為には事務経費がかかりますから、それなりの予算規模の事業運営組織が必要となり、天下り団体の事業収入項目を確保することができるようにしてあるというわけです。
おまけにその事務経費の費用負担は、国からの事業委託金だけにしないで、電力事業者が納付金という形で負担するという構図を作り、政治が直接関与できない資産形成を可能にしているあたり、心憎いばかりです。
創生される”費用負担調整機関”業務が、民間事業者も含め一般競争入札されれば、天下り先の収益事業確保ということもないと思いますが、経済産業大臣が一般社団法人、一般財団法人の中から任意で指定するとなってますから、経済産業省がOBの天下り先の公益法人の中でバランスをとりながら指定するということなんでしょう。
参考画像 再生エネルギー特措法条文(調整機関の選定基準と剰余金運用のくだり)(クリックで拡大)
この法文で注目に値するのは、第二十四条の納付金の運用規定ですね。
”次の方法によるほか納付金を運用してはならない。
1.国債その他経済産業大臣の指定する有価証券の保有
2.銀行その他経済産業大臣の指定する金融機関への預金
3.信託業務を営む金融機関への金融信託”
と記載してあるんですが、ということは、裏返せば次の方法で運用していいよということです。
消費者が支払った上乗せ電気料金が、めぐりめぐって調整機関の納付金となって、その余剰分を運用して蓄財することが前提になっているということで、税金を元手に実行される政策実現の事業をねたに、巧みに直接の税収を財源としていない資金の蓄財を行う形が意図的に作られているということです。
これにより行政機関と別団体である天下り団体独自の財産権・運営権が確保され、天下り官僚の高額報酬の財源を確保するというスキームが確立され、直接政治が介入できない仕組みに仕立てあげられている実態がよくわかります。
以前文部省所轄の漢字検定の公益法人の理事が、巨額の個人蓄財をしていて問題とされましたが、税金を使った事業を元に蓄財できたとしても、直接的に税金を蓄財しているわけでないので、ゴクつぶし天下り官僚の高額報酬として無駄に使われようと法的に手も足も出ない仕組みになっています。
{※摘発しようと思ったら、それこそ水谷建設社長が愛人に使った5000万円を陸山会への闇献金と偽証した可能性が高い証言を、裏付けなく真実として認定した政治指摘横領東京地裁のガセネタ陸山会事件”登石推認判決”とか、名古屋高裁の科学的にありえない化合成分変換を推認してしまった名張毒ぶどう酒事件オカルト”化合物突然変異推認判決”(理系出身者なら恥ずかしすぎて不可能な、法学部卒が阿呆学部卒であることを露呈してしまった)判決みたいな、100%無罪が立証できなければ有罪・・・という推定有罪の無理やり推認で贈収賄を立件するしかないですw}
各天下り団体は、その蓄財で、国債を買って運用収益を得てるんですが、その国債のお金を使った政府の新しい事業で、自分たちの次の蓄財の仕込をしていくという手前味噌の蓄財構造を確立しています。
実質的には、借り手と貸し手が官僚と官僚OBの運命共同体という同一存在でありながら、名目上は借り手が行政で貸し手が民間資金が入った任意団体という別組織になっているので、国債発行増大で収益をあげている天下り団体の資産は温存され、膨れ上がった借金の帳尻あわせは、国民が大増税で払わされるしかないというふざけた仕組みになっています。
まさに国民は、霞ヶ関の詐欺スキームにまんまと乗せられているのだと思います。
超法規的な軍事政権でも樹立して、天下り団体の財産権を没収するような荒療治をするか、政策実施過程で事務経費の無駄と表裏一体となった政策実現スキームにメスを入れるしかないと思います。
そうした詐欺的手法で、政府の借金を増やして天下り団体の資産を蓄財しながら、その蓄財スキームはキープしようという霞ヶ関の発信する”子供や孫の未来のために・・・消費増税待ったなし!”とは”お前がいうな!”って話だと思いますね。
無駄な事務経費を生みながら、天下りの高額報酬を確保する天下り団体乱立の補助金・交付金認定機関設立などを口実にした蓄財スキームを解体することこそが、待ったなし!に行うべきことだと思います。
そうした”増税の前にやるべきこと”を増税談合で放棄した、自民!公明!民主!の増税推進派には、選挙できついお灸をすえてやらないといけないと思います。選挙は先延ばしされそうですが、1年先でも必ずこの怒りをたたきつけてやりましょう!
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